Taisuki Café

台湾が大好き♡

猫出没につき注意:台湾の会社のニューウェーブ「猫社員」

知り合いの会社は偶然にも社長も社員も全員女性で、事務職のお姉さんが社長に猫を飼う提案をしました。社長は快諾し、会社の経費を使い事務所で猫を飼うことにしました。次の日には猫を保護する施設から野良猫を一匹もらいうけ、会社の新しい社員として「雇用」しました。

猫の仕事内容は社員の疲れた心を癒すことで、会社にとってはペットではなく重要な社員の一員なのです。その会社の求人広告には大きく「猫の社員と仕事します」と描かれていて、その猫は会社のイメージキャラクターと心理カウンセラーという二つの大きな職務を担っています。

会社で猫や犬が飼われているのは決して珍しいことではなく、多くの社長がペットや工場の番犬として猫や犬を飼っています。社員には世話をする義務はないですし、ペットにかかる費用は社長個人の負担なので、単にペットと飼い主が一緒に会社にいるというだけのことです。会社猫(犬)は会社にとっては社員と同等で、基本的な待遇と福利厚生を与え、えさも毎月会社の経費で購入します。当然予防注射や避妊手術や獣医による病気の治療も会社の負担です。

彼らは一般の社員と同じように一年に数回動物の美容院に行き、定期的におもちゃを買ってもらえます(すぐに壊してしまうのは自己責任ですが)。当然社員の間にも同僚である猫社員への愛が生まれ、猫のためにすすんで高級なおやつやおもちゃを買ってあげるようになります。人間社員たちが長期休暇の時は、猫社員はペットホテルに泊まりますが、エステ付のホテルで過ごすのは少しブラックな社内にいるよりも快適なことでしょう。

猫が社員として会社に迎えられるのは決して偶然のことではありません。猫は散歩の必要がないし、飼い主が付き添っている必要もなく、お客さんが来ても吠える危険もありません。もっとも重要なことは猫にはトイレのしつけの必要がなく頻繁にお風呂に入れる必要もないことでしょう。みんなが忙しい時は幽霊社員のように存在を無視することができてしまいます(猫のほうがみんなの存在を無視しているのかも知れません)。

普段猫社員の生活には一人の当番がいます。当番は猫砂やえさを交換し、残りの時間はいつものように仕事をするのですが、あまり仕事をしすぎないようにして、逆に仕事で息が詰まる時は猫砂を掃除して気分転換をします。社員にとってこれはのんびりとできる欠かすことのできない時間なのです。動物が苦手な社員は事前に申告しておけば当番になることはありませんが、当番になりたくないという申し出はいまだなく、みんな一週間に一度はいきものがかりをしたいと言います。なぜなら厄介なお客さんの相手をするよりも猫の相手をするほうが楽しいからなのです。

知り合いの会社の猫社員の普段の仕事の仕方は誰からも制限を受けることなく自由に事務所を歩き回り、昼間のほとんどは倉庫で寝ています。時々倉庫から出てきて大胆に机と机の間を飛びまわり、他の社員の状況を見て回ります。冬になると同この中はとても寒いので、猫社員は活動範囲を事務所の中に移し、暖かいパソコンのサーバーの上で眠ったり、同僚の太ももや背後に座って電気毛布代わりに暖をとります。わがままな猫は可愛くて、仕事の疲れも吹き飛んでしまいます。社員の癒し役という役目を全うし、小動物が好きでない社員もガードをおろし、猫社員も夢中になってしまいます。


日本の読者のみなさんに台湾の会社の中は動物だらけだと誤解されてしまわないように付け加えておくと、動物を飼っている会社は少数派です。多くの会社の中で飼われているのは猛獣のような上司と反抗する力のない部下(正真正銘の社畜です)なのです。

寄稿者情報

ミルクフィッシャー

高雄出身、現在京都在住、OL兼近江の嫁。マイブームは阪神タイガース藤浪選手。

滋賀県出身、旅行会社に勤務。一番好きな台湾の食べものは虱目魚(サバヒー)。台湾に行くなら断然食べ物が美味しい高雄がおすすめ!

コメント

*
*
* (公開されません)

Return Top