Taisuki Café

台湾が大好き♡

「台北市7階7号」それだけで荷物を届ける台湾郵政に震えた日

連載:「猫と珈琲、時々おじさん。〜台湾小確幸」

待ちに待った小包がドイツから届きました。オンラインショップで注文した、サッカーのユニフォーム。台湾国内から、箱の外までいい香りがしみだしている果物が届いたり、日本から真新しい書籍が届くのも嬉しい。そしてしみじみ、箱の模様や切手や消印も、チェックしたりしますよね。この包みが届くまで、どのくらいの人の気持ちや手間がかかっているのかなあ、ありがてえなあと。

その日も私はドイツからの箱をニヤニヤうふふと眺めたのです。随分遠くからやって来ましたね、無事に来てくれてありがとうね……ん?

宛先の欄に違和感を覚えたので、よく見てみると、私の名前、そして住所は「Room 7,7/F 104Taipei」だけ。

そんなバカな、どうしてこれで届いたの?箱を裏返したり振ってみたりしたけれど、どう見ても「台北」「階と部屋番号」「私の名前」しか記載されていません。

小さいけれど、証拠写真をご覧ください。

どうしてドイツの郵便局は、電話番号すら記載のない、こんなシンプルな住所の小包を送り出してしまったのか。

どうして台湾郵政は、「台北の7階7号室」としか書かれていない宛先で、私を探し当てたのか。

台北在住、104エリアの外国人に絞って割り出したのでしょうか。台湾の居留証には住所も記載されているし、名前から探そうと思えば、探せるのかもしれない。郵政から要請があれば、移民署は個人情報を開示するんだろうか……。もしくは、

「はぁー?この住所省略しすぎなんですけどー」
「あーその名前覚えてるー、前にもドイツからの郵便届けたことあるー」
「うそーすげー、じゃとりあえず行ってみてー違ったら戻ってくるだろー」

なんて会話が、局内であったのかしら……。

それにしたって、たかが小包でそこまで手間かける?私だったら
「書類不備、却下。やり直し。」
と、着払いで送り返します。

でも、台湾郵政はそれをしなかったのね。

待ちに待った新品のユニフォームが届いた嬉しさよりも、

(個人情報、筒抜けなの?)
(ドイツも大概だが、台湾も大概だ)
(どいつこもいつも、謎すぎる)

奇妙な気持ちが渦巻いて、空恐ろしさが高じていてもたってもいられず、
「信じられない、ことばかりあるの」
と7階の7号室でひとり、懐かしい曲を唄い踊って、気を紛らわせてみました。

「わたし、ゆうびんさん」日本語でかかってきた電話

その後引っ越しをして、小包事件も忘れてしまっていたある日、知らない番号から携帯に電話がかかってきました。一応中国語で「もしもし」と出ると、相手はちょっとためらうように数秒おいてから

「あー、わたし、ゆうびんさん」
「え?」
「こづつみ。とうきょう……アキコ!」

名前と送り主の住所から、私が日本人だろうと見当をつけて、郵便屋さんが日本語で電話をかけてきてくれたんですね。
「わかります、アキコは友達。私、引越したんです。新しい住所に転送してもらえますか?」
中国語でそう伝えると、相手はほっとしたように「よし来た」と住所を聞き取って、すぐに手元に届けてくれました。

それで思い出した、前の住所に「7階7号」だけで届けてくれた郵便屋さんもいたことを。あの時は、ありがたいけどちょっと怖いなあと思ったこと。でも、わざわざ電話をくれた熱心さに接すると、台湾郵政の人たちが「届ける」ことをきちんと遂行してくれていると実感しました。

台湾では、個人情報の扱いどうなってるの・・・と疑問に思うことが、わりと頻繁に起こります。でも、それを乗り越える熱意や親切はもっと多い。悪意で使われる情報ではなく、善意のためだったならまあいいか!終わりよければ総て良し。それにちょっと、面白かったし……ありがとうねと私は大抵丸め込まれてしまいます。

メールやメッセージも嬉しいけれど、人の手のかかった言伝、手紙や小包ってやっぱり嬉しいものです。それを支えてくれる人たちに余計な手間をかけないよう、転居のお知らせやあて名書きは、間違えないようにしなくては。

もうすぐ台湾の果物を贈る季節も始まります。住所確認は忘れずに、個人情報保護も、大切にしましょう。台湾の美味しい果物、人びとの熱意や優しさが、今年も届きますように。

(アイキャッチ写真は [email protected], cc 写真)

寄稿者情報

mimi
ライター、コーディネーター、プランナー。
香港で19年生活後、2010年から台北在住。東京出身。
街歩きで出会う猫とカフェ、ブンデスリーガ(ドイツサッカー)観戦が好き。
一丁文化出版(香港)より、日本人からみた香港の人や習慣、広東語の面白さと魅力を書いた
「當抹茶Latte遇上鴛鴦」 を中国語(一部広東語)で上梓。
五月天や台湾、香港の俳優やミュージシャンのインタビュー多数。
個人サイト| 「台北 カフェと旅ノート」

コメント一覧

  • Comments ( 3 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. By 山本 宏二郎

    Good Job!! 台北郵局なかなかやりますね。
    前回の内容も見ましたが、3度目もあるのかな、、、

    • 三度目…あったらまたお知らせしますね・笑

      コメント、ありがとうございました!

  2. コメントありがとうございます。
    確かにビックリするほどGood Jobですね。神対応しか言えない程度。
    連載また続きますよ。
    よろしくお願い致します。

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