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超「台」式のお菓子:パイナップルケーキに飽きた日本人の友人に薦めたい

超「台」式のお菓子:パイナップルケーキに飽きた日本人の友人に薦めたい

そろそろパイナップルケーキに飽きたよね?
台湾茶に合うお茶受けをどうぞ〜


古い付き合いの日本の友人から聞かれた。
「パイナップルケーキ(鳳梨酥)以外で、何か台湾茶に合う御茶請けのようなオススメのお土産ないの?」苦笑いしながらそう問う彼の顔を見て、私は悟った。パイナプップルケーキは美味しくて、日本にはない台湾らしい土産だけど、いつもこれを持参しているので、もうみんな飽きてしまっているのではないか。

遠慮がちながらも、そういった質問を、その後も何度も日本の友人にされた。だから、改めて自分が「金萱烏龍茶」や「台茶18号紅玉紅茶」などの台湾茶を飲む時、いつもどんなお菓子を食べているのか、自分なりに本気で整理してみようと思った。

私はお茶を嗜む方だと自認している。甘党ではないが、「甘いものをちょっと食べたいな」、という思いに駆られる時は、いつも台湾茶を飲んでいる時。お茶を飲む時は、小さなお菓子を食べる。お茶の余韻と甘みが喉元で抱擁し合うような感覚は、一世の巡り逢いのようだ……あ、そんなに大げさに言うほどではないけど。

そんな私が美味しいと思うお菓子ならば、きっと日本人の友人たちも試してみたいと思うのではないか。こんな決心で台湾のお菓子の推薦文を書こうではないか。

では、まず私の台湾お菓子啓蒙から始めよう。

台湾人の記憶の味

小さい頃、家はそんなに裕福ではなかったので、お菓子やデザートを食べるチャンスが滅多になかった。親戚のお姉さんが嫁ぐ時だけ、台南特有の「婚約祝いのお菓子(訂婚大餅)」を配る習慣があるので、その時だけお菓子を食べられる。台南伝統の婚約祝いのお菓子は6種詰め合わせが基本で、1つは、大体今の単行本ほどの大きさで、少なくとも山崎豊子先生の超長編の厚さぐらい。小さい頃、大餅をもらうと、何等分かに分けて、家族みんなで少しずつゆっくり、何週間もかけて食べていた。

大餅は大体「綠豆椪(緑豆餡入りパイ)」、「鳳梨酥(パイナップルケーキ)」、「冬瓜魯肉餅(冬瓜の甘い餡と肉ふりかけが入った月餅)」、「麵粉酥(シャーチーマー)」、「烏豆沙(こし餡入りパイ)」、「蓮容(蓮の実の砂糖漬け)」あるいは「伍仁(ピーナツ、ごま、あんにん、ナッツ、瓜の実の5種類のあん)」が入る。時々、モダンな洋風のケーキもあったりする。

訂婚大餅を作る老舗の菓子屋さんも、最近は、伝統的な種類のお菓子から、だんだん食べやすい大きさの小さめのお菓子も販売するようになり、大きさが二口、三口ぐらいのものもある。急須二杯目、三杯目くらいまででちょうど食べきれる大きさがよくて、口の中にもいい香りが残る。訂婚大餅から進化した懐かしさの残る台湾菓子は、私の最愛のお茶請けなのだ。

甘みが幾重にも広がる「麵粉酥」
写真提供:舊振南餅店

「麵粉酥」、すなわち「沙其瑪(シャーチーマー)」

小さい頃、「麵粉酥」の名前しか知らなかった。「沙其瑪」という名前があり、、コンビニでも買えるようになった。小麦粉と水を溶いたものを揚げたスナックを水あめで固めた中華伝統菓子。

美味しいと思うポイントは、小麦粉の香りと麦芽水あめの粘り気と甘さ。最近は、黒糖やら、レーズンを入れたいわゆる進化形もある。「沙其瑪」はふわふわとして、ちょうどいい歯ごたえがある方が上質、麦芽水あめは歯にくっ付かないほどで、口の中で溶けてほどけていくような感じ。甘みの中に幾重もの層があって、まるで光が層になって差し込むよう。けど、甘いので2枚食べればもう満足。

台湾人の大好きな複雑な食感:「鴛鴦Q餅」
写真提供:舊振南餅店

「鴛鴦Q餅」、鴛鴦は2種を意味し、Qは台湾ではモチモチという意味。餅は小麦粉を使ったお菓子。鴛鴦Q餅の餡は、小豆餡を使用し、そこにおもちと、塩漬けのガチョウの卵黄を入れる。この甘じょっぱい組み合わせは、一見合わないように思うけど、意外と美味しい。表面は卵液を塗ってから焼いてあり、つるんとして、可愛い赤色のロゴや字が付けられ、裏側にはたっぷりの白ごまがつけてあるものもある。私は格別鴛鴦Q餅が好き。多分甘じょっぱい味付けが好みで、台湾の甘じょっぱい肉ふりかけ「肉鬆」が大好きなのにも通ずるところがある。

台北城中市場の付近にある「大黒松小倆口」という店の鴛鴦Q餅は、古風な丸い大きな形で、切ったら十人分くらいにもなる。

台湾のパンチェーン店「一之軒」と「聖保羅」の鴛鴦Q餅もレベルが高い。宜蘭の有名なパン屋「奕順軒」の鴛鴦Q餅も一回食べると忘れないほど美味しい。台南の老舗パン屋「明新麵包」のQ餅と言ったら、もう私の大好物。特別なのは、台南で有名な魚、サバヒーで作ったふりかけ「虱目魚鬆」を使うところ。鴛鴦Q餅は食べる前にオーブンで少し温めると、美味しさが増す。

甘いこし餡?それとも肉ふりかけ?究極の「綠豆椪」の選択
写真提供:舊振南餅店

綠豆椪は緑豆餡入りのパイ。緑豆餡は爽やかでふわふわした食感、幾重にも重なったパイ風の白い皮は、まるで白いお粉を纏った美人のようだ。昔ながらのものは、甘い緑豆餡と肉ふりかけを一緒に入れていて、甘じょっぱいハーモニーがよかったが、最近はほとんどのお店のものが、二者択一の緑豆餡のみ、もしくは肉そぼろ餡のみになった。個人的には単純な緑豆餡を好むが、肉ふりかけは、緑豆餡の相棒、どちらか一方だけでは成立しない!と主張する人も少なくない。

罪深いお菓子:「綠豆糕」
写真:及良及影@flickr, cc写真。

一口ぐらいの大きさの落雁のようなお菓子。綺麗な花びら形ものもある。すりつぶした緑豆のザラザラした食感もあるけれど、口に入ったらスーッと溶けて消えるマジカルなお菓子。日本語学校の先生にお土産として持参して行ったら、先生が一口食べて「このお菓子、忍者なの?」と言ったほど。

先生が言いたかったのは、多分綠豆糕が口の中に入れたら、あまりにもスッと溶けて消えること。つまり、一度食べだしたら止まらないほど「罪深い」お菓子。

食感がたまらない!「麻米粩」
写真提供:舊振南餅店

ずっと食べてきた市場のB級グルメのお菓子。まず餅粉とタロイモ粉を混ぜて発酵させ、生地がまとまってきたら、揚げて太い楕円形の棒の様にする。生地の中が、蜂の巣のように膨張する。白いクモの網のようだし、白いレースのカヤのようである、麩菓子みたいな食べ物。食感がたまらない。

最近は、大きな鍋で、麦芽の水あめを絡め、ピーナツ粉やゴマ、ポン菓子などをつけて様々なテイストを作ったりしている。揚げたアーモンドスライスや、青海苔のような新しいフレーバーも登場し、以前はお寺のお供え物として買われるのが一般的だったお菓子が、有名店も出来るほどで、お土産の大人気商品にもなっている。

バクチー女子は絶対ハマる!「花生酥」

ピーナツを潰して、粉状にしたものを、飴のようにして、小さな塊に切ったサクサクのピーナツキャンディーは食べやすい。細かいピーナツのつぶつぶとサクサクとした食感、適量の油、とても香ばしくて、お茶にぴったり。

黒胡麻や海苔を入れる店もある。夜市や屋台では、ピーナッツを飴に絡めたタイプの花生酥をカンナで削って一緒にアイスクリームを入れて小麦粉の生地で包んで食べる。他にはパクチーを入れるお店がある。パクチーの好みは、個人差があるが、花生酥と合わせると本当に美味しい。

もしチャンスがあったら、パイナップルケーキ以外にも、紹介したような台湾のお菓子を試してみてください。どれもすごく「台(湾的)」式なお茶請けなこと、間違いなし。

今度は、日本人の友人たちに、ぜひおすすめしたい必食なおやつを紹介したい。

旧振南餅店の画像の使用許諾を取得済み。)

寄稿者情報

米果
台北在住の台南人、
小説やエッセイ、随筆などを書く。
料理と散策が大好き。
日本の小説や映画も熱中。
作家の宮部みゆきと映画監督の山田洋次と是枝裕和の大ファン。

インターネット本屋さん博客來OKAPIの 「日本小說教我的事」 、来日カフェ 「無謀な小旅行」 、月刊誌『Taipei Walker』の「我が家のテーブル」、週刊誌『新新聞』の「小事放送」、
インターネットメディア「天下独立評論」の 「台北捌玖零」 などのコラムを担当。

Twitter: @chensumi
IG:@mimiko999
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